三河姫的喜動愛楽日記

泣くは修行。怒りは無知。笑うは悟りなり。 by徳川家康

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RURIKO

浅丘ルリ子の半生を書いたRURIKO(林真理子著)を読み終えました。

好きな女優さんです。
嘗て日活のヒロインとしてばかりでなく、高度成長期の日本のヒロイン、ミューズとして一世を風靡し、スクリーンいっぱいに映し出され、竹久夢二に「僕が描いた女性がここにいる!」と言わしめた美しい浅丘ルリ子。
人もうらやむ美貌の持ち主で美女の代名詞となった女優は容姿の衰えに対する恐怖も半端ないのではないか?その瞳の周りにひたひたと忍び寄る老いを鏡の中に見つけたとき、どんな感情が湧くんだろう?非凡な女だってそれなりに老いは怖いから何かと塗りたくって抗うよね。

竹久夢二の描く女性は年をとらないけれど、浅丘ルリ子には当然に老いが訪れ、それは人一倍残酷に感じるのではないか?と、勝手な推測をしていたけれど、世間から見た浅丘ルリ子は半世紀の間、大きな浮き沈みもなく「大女優・美人女優」のまま70代に入った今日まで主演を張れる現役スターでいるわけで、メディアで見かけるたびにその年齢が信じられないくらい今も美しい。
CMにもバラエティーにも出ず、お芝居だけで生きてる女優ってすごいとしか言いようがなく、自分を安売りしない仕事の選び方は気高さを感じます。
この人こそ年を重ねることに抗いも無理もせず上手に受け入れてるんじゃないか?
老いることは、イコール生かされていると言う感謝もあるのかもしれない。
それはRURIKOを読んでると、周囲にいたスターたちが逝く年齢があまりにも早いから。

赤木圭一郎、三船敏郎、石原裕次郎、美空ひばり、大原麗子。。。
人々に夢と希望を与えてきた影で抱え切れぬ試練を次々に背負って戦いながら本当の星になってしまった。
富と名声と引き換えに命を削ってしまったかのような「まだ逝くのは早い」と言われる享年。

華やかな世界にいても孤独だったり、普通の人なら抱えきれない億単位の借金や、過去の栄光とのギャップ。
お金があってもプライベートがなかったり。。。凡人の想像を超えた苦悩はどれほどだろう。。
こういう嘗て親交深かった人たちを見送くるたびに、自分が生かされ、時代の変化に身を任せてまだ前を進むことが出来る時間を持てることに感謝して凛と咲く大輪の薔薇のような。
今こういう「スター」と呼ばれる女優さんっていないと言うか、この先も出ないだろうな。


この本を読むまではスクリーンやTVで見る表の顔しか知らなかったけれど、「へ~~、あの俳優と、この女優は恋人同士だったんだ?」って見知った名前がぞろぞろ出てくる。
スクリーンで見るラブシーンが実際に此処其処であって俳優と女優が本当の恋愛してる。
こんなこと書いちゃっていいの?って、ミーハー気分で読めるけど一人の女性の半生としてこれほど面白く読める人ってなかなかいない。


当事者以外は誰も知らない小林旭や美空ひばりとの夜中の電話。ロケ先の夜に交わした石原裕次郎との会話。石坂浩二との結婚生活。夫の不倫、自分の不倫。
まだこの男性は生きてるし、過去の恋愛を暴いちゃって大丈夫??なんて野暮な心配が要らないほど超越しちゃってるんだろうか?
きっと著者の林真理子氏は浅丘ルリ子本人に取材したであろうし、膨大な資料で裏もとったんだう思う。
でも、どんなことが書かれててもキラキラしてて、作家の筆力ももちろんだけどやっぱりこの女優の半生が小説以上にドラマチックなノンフィクションだから凄い。
容姿に似合わずサバサバと潔いから人に愛される。恋多き人生。
これで並外れた才能と美貌とお金があるんだからどんなに楽しい人生だろう?一般の女性はもとより、そこらの女優には真似できない。
真似出来ないことのひとつに「お金にも男にも執着する必要が無い」ということがある。
まあ、一般人はお金も男も次々に手に入ら無いから執着しちゃうのかも^^;

で、化けるのが仕事の女優にありがちな顔になにか施すようなことにも執着しない。
お金に余裕あるはずなのに、あちこち弄って治したりせず老いるままリフティングもしないんだって。
この辺も潔いと言うか。



小説のラスト近くになると、どんどん人が亡くなっていく。
時も昭和から平成へ。石原裕次郎が亡くなり美空ひばりも星になる。

美空ひばりが大腿骨骨頭壊死で入院していた福岡の病院を退院した時は杖をもち、
息子さんに肩を借り、やっとのことで歩いてる様子はTVで観たので私も記憶しています。
その後、東京ドームのこけら落としで行われた奇跡のような不死鳥コンサート。

美空ひばりのことを「和枝ちゃん」と呼んでいた浅丘ルリ子は招待席に座り
あの日のドームのステージと客席に同じ時代に生きた二人の大スターがいました。

りんご追分、港町十三番地。病気を微塵も感じさせない。
聞き手の浅丘ルリ子もその歌が流行ったころの自分の青春と照らし合わせて想いを馳せ、その当時にいた友人の顔、撮っていた映画を思い出していたのではないかな?
歌の力ってすごいけど、敗戦から昭和の終わりまで時代を駆け抜けたひばりの歌だからこそっていうのもあるかと。。。

私はドームのくだりを読むのを一時止めて、小説の中に出てくる曲を探してYOUTUBEで観ました。
何度も観た記憶はあるけれど、ステージに燦然と輝く不死鳥ひばりの歌はやっぱり凄いとしか形容できない。。
ラストの曲、「人生行路」
たとえYOUTUBEの小さな画面で観ても歌の力にひれ伏してしまう。
大腿骨骨頭壊死。。。
立ってるだけでもやっとなのに二時間のステージのラストは客席に長く伸びた花道を歩く。
当人、知ってか知らずか、この演出が人生最後のステージの締めくくりになってて、見ていると泣けて来る。
「色々苦労もあったけど、こんなにたくさんの人に愛されてるって最高だよ!」
客席の浅丘ルリ子はじめ、あの会場にいたみんながこんなこと思いながらペンライト振ってたと思う。
享年52歳だって。。。まだまだ早い。。。
あれから20数年が経ち、浅丘ルリ子は70代に入ってもまだ恋愛して光ってるのに美空ひばりはあまりにも急いで亡くなってしまった。


敗戦後、世の中に光を与えてきたスターたちってどんなことも桁違いに超越してる。
夢を与えてる職業だから死してなおレンズに映った虚像と偶像の中で活き続け
死んでも月の向こうに隠れずに永遠に☆の光を放ってる。。

。。。小説の主人公が今も現役で女優やってるのに不謹慎な話だけども
浅ルリ子はきっと楽しく面白い人生送って閉じることが約束された選ばれた人だと思う。
次回作も、その次も、その次の作品もまだまだいっぱい。
大女優としても、私生活でも、その生き様をキラキラ見せ付けてくれそう。
芝居を見に行きたくなりました!見ておかなくては!
過去映像はDVDで見られるけど、芝居はその日その場所限定の「なう」だからね。
明日への励みに・・・

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Author:三河姫
脳内メーカーを自分で解析するとMichael・戦国時代・ガーデニング・旅・着物。この比率は日々変化するけど基本は「喜動愛楽」
向上心が無い代わりに好奇心だけは人一倍^^
向学心が無い代わりに遊ぶ事には一所懸命^^
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